父に会いに行った
先日、少し早い父の日を兼ねて
介護付き老人ホームにいる父に会いに行った。
コロナの影響で2月から面会が一切できなかったが
6月中旬、短時間・予約制で面会できるようになった。
2月の父の誕生日に合わせて会いに行こうとしていたところ
面会禁止になったので、お正月に父が一時帰宅したとき以来
会えていなかった。
もちろん、施設の素早い対応はありがたいと感じた。
父は脳梗塞の後遺症で喋ることができない。
簡単な日常会話は理解できることと、家族以外の人に
対しての人当たりのよさで職員の方とはそこそこ
コミュニケーションはとれていそうではある。
ただ、ずっと家族と会えていないのできっと暗い顔に
なっているんじゃないかと思っていた。
息子が見つけたハートの紫陽花
久しぶりに会えた父はお正月に会ったときより
顔色が良くてホッとした。
成長した孫の顔を見て父はニコニコだった。
近状報告をしたり、写真を見せたりしていたが
次第に、一緒に会いに行った母に対して
「まだ家に帰れないのか」
と言葉にこそできないが父が怒りはじめた。
母の体調がまだ万全ではないこと、帰宅したとして
コロナの影響で今まで通りデイサービスが利用できるか
わからないことなど、まだ家に帰れない理由を説明する。
帰りたい父と、まだ帰ってきてもらいたくない母とで
いつもケンカになる。
そうしているうちに面会時間が終わる。
施設の玄関で靴を履いていた息子が
入口のアクアリウムがなくなっていることに気が付いた。
いつも帰るときに眺めていた大きな水槽は、
コロナの影響による経費削減なのか
メンテナンスでやってくる人の出入りを
少しでも減らすためなのか撤去されていた。
息子が残念がっている横で、母と車椅子の父は
まだ何か話し合って?いた。
亭主関白な父に
「もうしばらくここにいて、お母さんを休ませてあげてよ」
と伝えたくなったが、私が言わなくとも
父1人ではここを出ることはできない。
母に文句を言うくらい、いいかなと思った。
今週のお題「お父さん」